今月のタイトルを見て「えっ!」と思ったかと思います。
ウォーキングは、摂取したカロリーを消費できる簡単な運動なので、病気のリスクを軽減して、
心身の健康を増進
してくれます。
ただ、健康やダイエットのために1日1万歩を目標とするのは科学的な考えではないということです。
1日1万歩達成できていたら大丈夫、歩けば歩くほどからだに良いと思っていると、健康効果がないどころか免疫力を下げてしまうリスクもあるようです。
歩き過ぎも含め、運動のし過ぎで、かえってからだを悪くしてしまっては歩く意味がなくってしまいます。
やるなら、効率よく、効果が期待できるやり方が良いですよね。
じゃあ、1日1万歩になった根拠はなに?となりますよね。
もともとは医師や専門家が提唱したものではなく、1960年半ばに日本で「万歩計」が発売され「健康のために1万歩を歩きましょう」というキャッチフレーズからはじまったそうです。
なので、科学的根拠もなかったそうです。
ただ、厚生労働省の「健康日本21」では、身体活動量増加のための手段として「歩数の増加」をあげていて「1日1万歩」が理想とされています。
その根拠として、食生活の欧米化が進み、運動量が減ったことから1日の摂取エネルギー量が消費エネルギー量を300kcalほど上回っていたそうです。
この300kcalの過剰分を消費するには、普通のペースで約1,000歩を歩いた場合、消費カロリーが約30kcal になり、1日300kcal消費するのに必要な歩数は約1万歩という計算になるのです。
覚えやすい数字というのもありますね。
しかし、健康に良いと長年言われてきた1日1万歩の目標が今では、いろいろな研究結果から1日1万歩を達成する必要はなくても、ウォーキングには健康上のメリットがあることがわかっています。
2019年の高齢女性を対象とした研究結果では、1日4400歩を歩く人は、1日2700歩以下のあまり歩かない人と比べると、その後の4年間の死亡率が低いことがわかったそうです。
ただ、死亡リスクの低下は1日約7500歩で最大になるようで、1日1万歩やそれ以上歩いてもメリットがないこともわかったそうです。
同様に2020年の研究結果では、1日8000歩から1万2000歩を歩く人は、1日4000歩の人と比べて、あらゆる原因での死亡リスクが低くなるとわかったそうです。
これらを合わせると、1万歩に達しても、達していなくても、多く歩くことは健康に良いということになります。
でも、効率良く健康にということであれば、1日7000歩から8000歩が効果的と言われています。
ただし、運動強度に着目しての目標歩数になります。
よく、減量目的でウォーキングされている方もいますが、ウォーキングをすることに害はありません。
この場合はウォーキングと合わせて「食事の見直し」が一番重要となってきます。
今月も最後まで読んでいただきありがとうございました。