さぼり筋改善トレーニングで、からだが訴える不調(関節痛、首・肩こり、自律神経症状、慢性症状など)を根本から改善していく、関節をボキボキしない姿勢改善専門の整体院です
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2022/07/01
腰、お尻、足に痺れや痛みを伴う坐骨神経痛とは?  
腰痛からはじまり、お尻や足に痺れ、痛みが出たという経験をされた方は多いんじゃないでしょうか?
整形外科を受診したら「坐骨神経痛」ですねと言われたことがあるのではないでしょうか?
私も坐骨神経痛の経験者です。私の場合は腰からお尻にかけての痛みとピリピリした痺れでした。

坐骨神経痛とは?

坐骨神経痛は病名ではありません。
坐骨神経は、お尻から太ももの後ろを通ってふくらはぎへと続く長い末梢神経で、この神経に沿って痛みや痺れの症状がある場合に坐骨神経痛といいます。

原因は?

坐骨神経痛の原因はさまざまです。
その中でも「椎間板ヘルニア」や「脊柱管狭窄症」で症状が出ることが多いです。
中にははっきりとした病変がないのに、坐骨神経痛が起こることもあります。
椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛は、特に20代が非常に多く、次に30代~40代、そして10代と若い人に多いといわれています。
脊柱管狭窄症は、加齢によって背骨が変形して起こることが多く、中高年になるほど多いです。脊柱管がもともと狭い方は30代~40代で症状が出る場合もあります。
また、足の筋力低下が原因の場合もあり、特にお尻の筋肉が衰えて症状が出ることもあります。

症状は?

症状の程度も人によってさまざまです。

腰痛として感じる場合、足全体が痛む場合、太ももやすね、膝の裏など部分的に痛みを感じる場合もあります。

多くの場合、最初は足や腰の違和感から始まり、次第に痛みや痺れを感じるようになってきます。

・腰から足にかけて、痛みや痺れ、だるさがある

・足に張りがあり、ピリピリとした感じがある

・歩くたびに足腰の片側に痛みがある

・座っているだけでも足に痛みが走る

このような症状があったら、坐骨神経痛かもしれません。


腰や足に痛みや痺れを感じたら

症状が軽いうちなら、筋トレやストレッチなどで改善できるときもあります。

仕事で同じ姿勢をとり続ける方、長時間のデスクワークをする方は、休憩時間にストレッチや可能であれば30分に1回くらいは立ち上がって筋肉を動かすなど、負担がかかりやすい腰の筋肉の緊張をほぐすようにしましょう。

坐骨神経痛は放置していても症状が緩和することはありません。

痛みのピークが過ぎるまで安静にしていても、何も対策しなければどんどん悪化してしまいます。
痛みで身体を動かさなくなることで、関連している筋肉はさらに硬くなってしまいますし、痛みを避けようと変な体勢で無理をし続けるとからだの歪みにつながってしまいます。
その結果、神経をさらに圧迫させてしまい症状が悪化してしまうので、症状を観察しながら適度に動く、ストレッチをすることは大切です。

どのくらいで治る?

もちろん個人差はあります。

痛みのピークも差があり、だいたい3日~1週間くらいといわれています。

対策をしつつ、痛みのピークが過ぎると症状は落ち着いていくので、1週間で治る方もいれば3週間前後かかる方もいます。

また、坐骨神経痛は再発することがあります。

痛みがなくなったからと足腰に負担をかけていると、再発することがあるので注意は必要です。


坐骨神経痛の時にやってはいけないこと

長時間座り続けることは避けましょう。

長時間座ることで、腰の筋肉のコリが強くなり、坐骨神経をより圧迫することになってしまいます。

症状がきつい時に、重いものを持つ、激しい運動をする、スクワットをするなど、変な体勢で無理をして腰に負担がかかることは避けましょう。

前述したように、安静にしすぎても症状が緩和することはありません。

予防は?

坐骨神経痛を予防するには、筋トレ(極端な痛みがない場合)やストレッチが効果的です。

坐骨神経を圧迫する腰の筋肉のコリをとることが、坐骨神経痛から解放されることにつながります。

坐骨神経痛のときにできる筋トレやストレッチは部位によっていろいろあります。

筋トレ

ヒップリフトなどお尻から太もものうしろ、ふくらはぎにかけてのトレーニングがあります。
その中でも、代表的な運動がヒップリフトで動くお尻の筋肉をつけることです。
お尻の筋肉をつけることで坐骨神経そのものを守る、坐骨神経を冷えから守る、坐骨神経に栄養を送る血管を守り血流を維持するといった効果があります。

でも、お尻の筋肉を鍛えることも大事ですが、特に股関節を曲げるときに働く腸腰筋のトレーニングをするのが重要と思っています。

お尻の奥にある梨状筋(りじょうきん)が硬くなることで坐骨神経を刺激してしまうので、梨状筋を緩めるには腸腰筋(ちょうようきん)を鍛えることが効果的です。
腸腰筋のトレーニングはいくつかありますが、簡単なものをひとつ紹介します。
椅子に座って、まず右側の腸腰筋を働かせる時は、右の足裏を左足のすねの内側部分に当てて上下に動かすだけで右側の腸腰筋が働きます。
左側の腸腰筋を働かせる時は右とは逆にやってください。

軽度の坐骨神経痛であれば筋肉をつけることである程度改善することができます。

ストレッチ

腰に症状があるストレッチなら脊柱起立筋、腸腰筋。
お尻に症状があるストレッチなら腰方形筋、中殿筋、大殿筋。
太もものうしろに症状があるストレッチならハムストリングス。
といった、症状のある部位ごとに種目はあります。

私も筋トレやストレッチで治したので、これらと合わせて働きの悪い筋肉に刺激を入れることも大事かなと坐骨神経痛経験者の私は思っています。
メンテナンスは大事です。

今月も最後まで読んでいただきありがとうございました。

2022/06/01
椎間板(ついかんばん)は消耗してしまいます  

腰椎椎間板ヘルニア、頸椎椎間板ヘルニア、首や腰の痛みで有名な診断名ですね。

今月は、その椎間板(ついかんばん)について書いていきます。

 

椎間板の役割

ヒトの背骨は全部で24個の骨で構成されています。
その背骨と背骨の間には「椎間板」という軟骨があり、衝撃を吸収するクッションの役割と、からだを前に曲げる、後ろへ反る、左右に捻るといった背骨全体の動きを出すためにつなぎ目としての役割があります。 
その椎間板の中心にはゼラチン状になっている髄核(ずいかく)と髄核を取り囲む線維輪(せんいりん)とで構成されています。 
バームクーヘンでたとえると、バームクーヘンの中心部分にゼラチン状の「髄核」があり、バームクーヘンの部分が「線維輪」というふうにイメージしてもらうとわかりやすいかと思います。
そして、椎間板は内部に血管が存在しない組織なので、弱ったり、損傷してしまうと人体の他の組織よりも非常に修復、再生しにくい組織でもあります。

椎間板はなぜ弱るの?

椎間板は姿勢や動作、体重の影響によって常に力学的なストレスを受けていて、加齢とともに椎間板の中央に存在する髄核の水分が減少し、弾力性が低下していきます。 
弾力性が低下していくと、背骨と背骨に挟まれている椎間板は押しつぶされるような状態になってしまいます。

 

押しつぶされた椎間板は、姿勢や動作による負担がかかり続けることで髄核がずれはじめ、線維輪を突き破ろうとして線維輪に亀裂が入って痛みが生じた状態を「椎間板症」と呼びます。 
基本的な症状は、腰の場合なら腰痛で、痛みが無くても腰のこりや違和感、動きの悪さなどとして自覚するときもありますが、このような状態を放っておくと線維輪の亀裂が増し、腰痛も増していく可能性があります。
そして、さらに悪くなると髄核が線維輪を突き破って飛び出し、脊柱管内の神経組織を圧迫して痛みと様々な神経症状(筋力低下、しびれ、感覚の鈍さなど)を引き起こした状態が「椎間板ヘルニア」になります。
椎間板の損傷程度によって、椎間板症であったり、ヘルニアという診断名になるわけです。

椎間板ヘルニアを放っておいたらどうなるの?

前述したように、椎間板は血管が存在しない組織なので、ヘルニアを起こした椎間板が元通りに修復、再生することはありません。
しかし近年、MRI検査を経時的にくり返すことでわかってきたことは、脱出した椎間板ヘルニアが縮小もしくは消失することがあるようです。
つまり、椎間板ヘルニアと診断されてもヒトの体が本来持っている自然治癒力によって椎間板ヘルニアが吸収されて縮小し、症状が緩和して自然治癒する可能性があるということです。
誰でもが当てはまることではありませんが、痛みや神経症状が重症でなければ、腰痛体操など、からだのケアをして保存的に治療を行って、個人差はあると思いますが症状の変化をみていく必要はあるかと思います。
なので、椎間板ヘルニアの治療は手術でしか治らないということはなく、重症でなければ手術を急ぐ必要もないということです。
実際に、ヘルニアと診断された方がポキポキ鳴らす関節矯正をしなくても症状が消えた方もいらっしゃいますし、ポキポキ鳴らす関節矯正をしないと治らないということでもありません。
ヘルニアと診断されたけど、髄核が飛び出るほどのヘルニアになっていなかったということも考えられます。

そして、椎間板が弱らないようにする予防法としては、腰の場合なら腹筋や背筋などの体幹筋を、頸椎の場合なら肩甲骨周囲の筋肉を強化することが、それぞれの部位の椎間板に加わるストレスを分散させてくれます。
重症でなければ、手術だけは誰もが避けたい方法ですからね。

今月も最後まで読んでいただきありがとうございました。

2022/05/01
こんなとき、あなたならどうしますか?  
突き指をしたら、あなたならどうしますか?

1.何もせずにそのまま痛いのを我慢する?
2.痛めた所の指の関節を引っ張る?
3.すぐに冷やしてそのまま様子をみる?

1つめは、程度がどうであれ、冷やさずにそのまま放置はダメです。
2つめは、指の関節を引っ張るのは絶対にやってはいけません!
3つめは、冷やすのは正解ですが、じつはこのあとどうするかです。
指がパンパンに腫れてきた、激痛になってきてから受診しますか?
受診するタイミングに迷うところかと思います。

私の考えなのでご参考までに。
突き指をした場合でもレントゲンを撮ることをおすすめします。
競技中や子どもの場合なら部活など運動時になってしまった場合は特にです。

なぜかというと、私の次男坊が中学でラグビーをやっていて、約10日ほど前ですが右手親指を冷やしながら帰ってきました。
どうした?と聞くと、タックルの練習をしていたときに指がどうなったのかはわからないまま痛めてしまったようです。アドレナリンが出ていて痛みに鈍感になっていたのか?
本人はただの突き指と思っていましたし、私が診た感じでも腫れはそんなにないし、じっとしていても痛みが強いわけでもなく、曲げ伸ばしすると痛みはある状態でしたが、3日後に公式試合があるため、念のため整形外科へレントゲンを撮りに連れて行きました。

レントゲンを撮る前の診察では、先生も靱帯を損傷しただけかなと思われたようです。
しかし、レントゲンを撮ってみると、なんと右手親指第二関節の基節骨に線が入っているではありませんか!
そうです、ヒビが入っていて、骨折と診断されました。
念のため受診して正解でした。
3週間固定することになり、初めてのスタメンで出られる公式試合に出られなくなってしまいましたが「仕方がない、試合はあきらめよう」と言うと、次男坊は「お父さんが理学療法士で良かったわ」と言っていました。
このように、腫れがそんなになくても、痛みが強くなくても、ただの突き指と思っていたら骨折していたり、靱帯が切れている可能性もあるので、指の関節を引っ張ることは絶対にやらないようにしてください。

そして、足の捻挫や高齢者がバランスを崩して尻もちをついたというアクシデントでも、骨折や靱帯の部分断裂のリスクがあるということを知っておいてください。
骨折や靱帯が切れたら、すぐにパンパンに腫れる、激痛があるとは限りません。
特に骨粗鬆症がある高齢者の方は要注意です。
足をぐねって捻挫だけかと思っていたら足の骨が折れていた。
バランスを崩して尻もちをついたら、尾てい骨を骨折していたり、背骨の圧迫骨折をしていたなど。

例をあげると、私が病院勤務していた頃、訪問リハビリの利用者様で自宅で尻もちをついたけども特に痛みもないから大丈夫と言われていました。
しかし、尾てい骨に違和感がいつもあるという訴えが出てきたため、受診してレントゲンを撮ってもらったところ、尾骨骨折をしていました。

もう一つの例は、ゴルフでラウンド中、濡れた芝で足を滑らせてしまい尻もちをつくと同時に手の平で地面をつきました。
その後、肩に痛みが出てきたため受診されたところ、肩の靱帯を部分断裂されていました。

骨折は痛みを感じる折れ方と痛みを感じにくい折れ方があるので、痛みの程度だけで骨折しているかを判断するのは難しいと思います。
靱帯は部分的に切れていても痛みはありながらもなんとか動かせるので、まさか切れているなんて思いません。

お客様からご相談いただいたときに「念のためレントゲン撮ってください」と提案し、受診されたら折れてました、切れてましたという報告をいただくことがあります。
また、受診を渋って、なかなか症状が良くならないから受診したら、やっぱり折れていた、切れていたということもありました。
たかが突き指、捻挫、尻もちと思ってしまいそうですが、予期せぬ事がありますので気をつけていただきたいと思います。

今月も最後まで読んでいただきありがとうございました。

2022/03/01
膝の痛み改善や予防のためにサプリメントは効果あるの?  
膝や腰など、関節の痛みに悩まれている方、多いですね。
合わせて、膝や腰などの関節痛に「グルコサミン」や「コンドロイチン」が配合されたサプリメントの宣伝も多いですね。
今月は、お客様から時々質問があるので、このことについて書いていきます。

サプリメントを飲み始めてから痛みが軽減した、改善したという声を聞いたり文字を見たりすると、え?ホンマ?、期待して買ってみようと購買欲をかきたてられてしまうことがあります。

膝や腰の痛みは気になるけど、「通院するのが面倒…」「人工関節の手術は避けたい…」そんな気持ちもあって毎日欠かさず飲み続けている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

薬局や通販サイトで手軽に購入できるサプリメントですが、気になるのは本当に効果があるのかですよね?

グルコサミン、コンドロイチンは、からだのあらゆる部分に存在していて、細胞同士をつなぎとめたり、水分を保持する性質があります。
グルコサミンは、軟骨、爪や皮膚といった所に存在しています。
コンドロイチンは軟骨の構成成分としてクッションの役割をしていて骨と骨が接触しないように保護しています。

ヒトのからだは、年齢を重ねるにつれて少しずつ衰えていきます。
グルコサミンやコンドロイチンといった体内で作られる成分も加齢と共に生産率は減少し、関節内の柔軟性や弾力性が少しずつ失われていきます。
関節を構成する成分が減ってしまい、関節を支える筋力も低下してしまうことで、関節の軟骨同士がぶつかり擦れあってしまうために軟骨がすり減り、神経を通じて痛みが出てしまいます。

じゃあ、すり減ってしまった軟骨は、グルコサミンやコンドロイチンのサプリメントを経口で補給することで、膝などの関節痛は改善できるのかというと、痛みが軽減したという声もあれば、何も変わらなかったという声もあります。
飲むだけで関節軟骨が再生されて痛みが消える、手軽に実現できるなら言うことなしですよね。
実際に、サプリメントの効果があるのかどうかを研究した論文もたくさん発表されているようです。
その結論としては、効果がほとんどない、あるいはまったくないといわれています。
有効成分が入っていない偽薬を「効果がある」と信じて飲むことで高い効果を示すこともありますが、それは思い込みによる心理的な働き(プラシーボ効果)で症状が改善された数少ないケースです。
関節軟骨に効くサプリメントを信じて飲まれている方がおられたら、こんな記事を書いてしまってすみません!m(_ _)m

グルコサミンやコンドロイチンは、からだの軟骨成分に存在していますが、サプリメントで補っても関節の軟骨に届く可能性は低く、実際に痛みに効くとは言い切れないのが実情です。

サプリメントを飲んで症状が良くなった、改善されたのなら、その方にとって満足のいく効果が得られたのであれば良いサプリメントかもしれません。

しかし、効いているのかどうかわからない、効果が感じられない方には、期待感だけで買うのはもったいないものとなってしまいます。
テレビやネット、雑誌広告の情報を鵜呑みにして、大きな期待をされるのを避けていただければと思います。

今月も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

2022/02/01
骨盤底筋群のトレーニングできていますか?  
今月は、骨盤底筋群のトレーニングをあれから実践しているけど「ちゃんとできてるのかな?」「どのくらい続ければいいのかな?」「いつ効果がでるのかな?」と思いながらトレーニングされている方のために、おさらいも兼ねてコツも書いていきます。
骨盤底筋群は、男女問わず鍛えるほうがメリットがあることを前月と前々月に渡ってご紹介しました。

骨盤底筋群のトレーニング効果が表れる目安は、約1ヵ月〜8ヵ月くらいと言われています。

約3ヵ月くらいから、効果が徐々に出始めると言われているので長い目で取り組む必要があります。

ダイエット目的で運動を始めて、効果が出始めるのと同じくらいの期間と思ったほうが良いですね。

ただし、骨盤底筋群のトレーニングは重りを使って負荷を加えることができない場所なので、過酷なトレーニングはできません。

自分の意思で発揮する筋肉の収縮力のみでしか鍛えられないので、トレーニング回数を増やしたからといって短期間で劇的に改善する方法はありません。


ただし、BMIが25以上の肥満傾向の場合は、骨盤底筋群のトレーニングのみでは効果が出にくいため、そのぶん前述した期間よりも長くなることもあります。
そんな時はダイエットをしながら、骨盤底筋群のトレーニングも取り入れるようにすると期間は多少短くなるでしょう。
根気が必要なトレーニングなのは間違いないですが、なんとしてでも改善したいと思う気持ちを持っているあなたならできますよ!
ちなみに、BMIは 体重(kg)÷ 身長(m)で算出できるのでご参考に。

そして、骨盤底筋群のトレーニングは始める年齢によっても効果と期間は大きく違ってきます。

早い年齢で始めれば、より早く効果が表れます。

一般的に筋肉は使わなければ、加齢と共に衰えてしまいます。

活動量が多い若年層であれば衰えは感じにくいですが、活動量が少なくなりやすい中年層から高齢層は筋肉に力を入れる意識がなければ、知らず知らずのうちに衰えてしまうので効果の実感まで長期間かかってしまいます。

筋肉は、トレーニングをすることによって機能が上昇したり維持できたりする一方、トレーニングを止めると衰えてしまいます。いかに自力で意識をして継続することが大事になってきます。


なので、毎日欠かさずできれば言うことなしですが、なかなか難しいですよね。

最初からハードルが高いと継続できないので、トレーニングに慣れるまでは2日に1回など継続できる間隔で実践してください。
忘れて欠かしてしまっても大きな問題はありませんが、その分だけ効果や期間が長くなってしまいます。
最初のうちは、骨盤底筋群のトレーニング自体にそれほど時間をかけなくても良いです。
1日数十分程度から始めるでも良いでしょう。
何回も言いますが、無理なく継続することが大事です!

ここからは、骨盤底筋群のトレーニングのコツを書いていきます。
骨盤底筋群の動かし方って意外と難しいと思います。
動かす方向を間違えていたり、違うところに意識が向いて力が入っていたり。。。

骨盤底筋群は関節を動かす筋肉ではないので、動きを目で確認するのは難しいです。
なので、骨盤底筋群に力を入れる方向と力が入っている感覚を意識することが大事になってきます。

力を入れる方向とか感覚とかに気をつけていると、いつの間にか下腹に力が入って息んでしまい、骨盤底筋群を押し出す方向に力が入っていることもあります。
排便するときのように押し出すように力を入れるのは間違いです。
力が入っている感覚を別の表現にすると、大便が出そうなのを我慢して引っ込める感覚、尿が出そうなのを我慢して引っ込める感覚です。
さらに女性の場合、膣から胃の方向に向かって空気を吸い上げるという感覚で力を入れます。
男女ともに、下腹にグッと力を入れて息んだり、下腹だけを引っ込めるのは間違った力の入れ方です。
仰向けに寝て、足を肩幅くらいに開いて両膝を立てて、膝は閉じないようにします。
下腹に手を当てて、自転車のサドルに当たる部分を意識して、静かにゆっくり息を吐きながら大便や尿が出そうなのを我慢して引っ込める感覚で力を入れると、骨盤底筋群が収縮します。
下腹に手を当てるのは、下腹に力が入っていないかを確認するためです。
数秒〜数十秒、骨盤底筋群に力を入れたら、こんどは静かにゆっくり息を吸いながら骨盤底筋群に入れていた力をゆっくり抜いていきます。
息を吐くのも吸うのも、ゆっくりですよ!
慣れない間は、下腹にやや力が入ってしまうと思いますが、慣れてくると下腹に力を入れることなく骨盤底筋群のみに力を入れることができるようになってきます。

また、呼吸を取り入れるのは、骨盤底筋群は呼吸時に働く横隔膜とつながっているからです。
息を吐くと横隔膜は頭の方向に引き上げられます。息を吸うと横隔膜は内臓がある方向に引き下がります。
この呼吸時に働く横隔膜の動きを利用して、息を吐いて横隔膜が頭の方に上がれば、それと同時に骨盤底筋群も引き上げられるのです。
さらに言うと、腹横筋や多裂筋といった体幹を支える筋肉ともつながっているため、この筋肉の収縮を促してから骨盤底筋群のトレーニングをすると、なお良いでしょう。

大事なことは、骨盤底筋群に力が入っている感覚を意識することです。

運動習慣が無かった人には、トレーニングを日常生活に取り入れることは難しいかと思います。
しかし、尿・便失禁などのトラブルを防いだり、正しい姿勢を手に入れるためには、このような症状と上手につき合いながら、計画的なトレーニングを継続するのが良いでしょう。
また、効果が出てきたからといって止めてしまうと、再び骨盤底筋群は衰え始めるため、日常生活に上手く取り入れることをオススメします。
力を入れる感覚がわかってきたら、寝ながら、座ったまま、立ったままでもトレーニングはできるので、チャレンジしてみてください。

 

今月も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


2022/01/31
骨盤底筋群を鍛えるメリット(男性版)  

1月1日に公開するはずだったブログが公開できていなかったようです。

すみませんm(_ _)m

12月に女性の骨盤底筋群について書きました。

1月最終日ですが告知通り、男性の骨盤底筋群について書いていきます。


骨盤底筋群は、女性の産前産後に深く関係している筋肉なので、男性の場合は女性ほど気にしなくても良いように思ってしまいそうですが、じつは男性も骨盤底筋群を鍛えるほうが良いです。

それはなぜか?
男性の骨盤底筋群も衰えることで様々な不調が出てきます。

男性の骨盤底筋群は、女性とは少し構造が違います。

恥骨から肛門にかけて骨盤の底にある筋肉の集まりのことをいい、自転車に乗るときにサドルに当たる部分は女性と同じです。

男性の場合この筋肉群は、尿道を取り囲むペニスの下の部分と肛門の周りを取り囲んでいて、内臓、膀胱や直腸などを本来あるべき位置に収まるように骨盤の底から支え、姿勢を保ったり、排泄のコントロールをする役割をしています。

男性の骨盤底筋群も自分の意思で動かすことのできる骨格筋という筋肉に分類され、腕や足の筋肉、腹筋や背筋と同じように、鍛えると強くなる性質があります。 

男性の骨盤底筋群が弱くなるとどのようなことが起こるのか?

・不良姿勢からくる体調不良
骨盤底筋群が衰えると臓器の位置が正しい位置で保持できなくなってしまいます。
そして、周囲の筋肉がじわじわと負担を受けてしまうことで姿勢が崩れやすくなり、ポッコリお腹や前かがみ姿勢といった不良姿勢になりやすくなってしまいます。
体調不良の原因としては、臓器の位置が正常でないこともあるため、膀胱や直腸は他臓器からの圧迫を受けやすくなってしまいます。

「疲れやすい」「疲れがとれない」という不調を抱えている男性は少なくありません。

疲れなどの体調不良の原因は様々ありますが、骨盤底筋の衰えが原因の可能性もあります。

・ポッコリお腹、代謝の低下

骨盤底筋群の衰えは、尿もれを悪化させる他に膀胱以外の臓器にも、余計な負担をかけてしまいます。

特に排泄機能に負担がかかると、日々の活動量が減少するのと合わせて代謝も低下する悪循環になってしまいます。

代謝量の低下は太りやすくなったり、老廃物が溜まりやすくなってしまうため、下半身がむくみやすくなってしまいます。

また、からだのそれぞれの部位は細いけども下腹だけぽっこりしている人も少なくないと思います。

これは前述したように、骨盤底筋群で支えなければならない臓器が移動してしまい、下腹の太りの原因にもなってしまいます。

食べ過ぎだけを気をつけるのではなく、骨盤底筋群の衰えにも注目してみましょう。

骨盤底筋群を鍛えることで下腹、下半身痩せが見込めるうえに、代謝の上昇も期待できるので、ダイエットの際にはアプローチする部位のひとつとして考えても良いでしょう。


・尿もれ・便失禁

骨盤底筋群が衰えてしまうと、膀胱や直腸を正常な位置で支えることができなくなり、頻繁に尿漏れをしてしまう可能性があります。

ゴルフの素振りや仕事中のちょっとした力みで尿もれをしてしまう可能性があります。

尿もれだけでもかなりのショックを受けるのに、さらに便失禁の可能性まであります。

骨盤底筋群は、肛門括約筋の開閉にも深く関係しているので衰えると排便コントロールが難しくなってしまいます。

尿もれや便失禁は、高齢になってからの悩みだけではなく、じつは働きざかりの中年層にも多いトラブルなのをご存じでしょうか?
羞恥心からあまり表立って取り上げられないことから、サポート商品も少なく、男性を悩ませる原因となっています。

・前立腺がんの合併症

男性が発症するがんの中で非常に多いのが「前立腺がん」です。

いつ誰が発症してもおかしくない前立腺がんは、治療中や治療後に生じる合併症も悩みの種となっています。

それが、尿もれや勃起障害(ED)です。

手術や放射線治療により、前立腺周辺の神経や筋肉が傷ついてしまい、排泄コントロールの障害や勃起障害(ED)をきたしてしまいます。

この合併症を改善する方法として、骨盤底筋群を鍛えることが推奨されているのをご存じでしょうか?

定期的に継続して骨盤底筋群を鍛えることで、排泄障害や勃起障害の改善が見込め、骨盤底筋群はホルモン分泌にも大きく関わる精巣にも関係しています。

骨盤底筋群が正常な働きをすることで、精巣も正常にホルモン分泌ができるようになります。

その精巣から放出されるアンドロゲンというホルモンは、前立腺がんや前立腺肥大にも関係しています。

骨盤底筋群は、男性に必要不可欠な多くの機能を支えている筋肉群なので、鍛えておくほうがからだへの負担はなにかと軽減されます。


・骨盤底筋群と男性不妊の影響にも
男性不妊の原因と種類はいくつかあり、そのなかで勃起障害は男性不妊の種類のひとつです。

男性不妊には先天性と後天性のものがあり、先天性の原因は様々な遺伝的要因や発育段階で受けた影響等で性機能不全になるものです。

性機能不全とは、性的欲求や性的興奮とその最高潮などが減退、欠如する状態をいい、勃起障害や射精困難などがあります。

後天性の原因は、ストレス、アルコール、喫煙、肥満・糖尿病、病気や薬の影響、精巣の損傷もしくは機能障害、精子の産出あるいは射精に関するトラブルなど様々なものがあります。
正常に勃起ができても長続きしない、弱々しいといった症状は年齢だけが原因ではありません。

改善、軽減することは可能!

上記症状は、骨盤底筋群のトレーニングを取り入れることで改善、軽減させることができます。 

トレーニングは、座ったまま、寝ながら、立ちながらでもできます。

大事なことは、骨盤底筋群に力が入っている感覚を意識することです。

力が入っている感覚として、大便を切る感覚、ペニスを持ち上げる感覚、尿を押し出す感覚があれば上手くできています。

骨盤を前に突き出すような動きは間違いです。骨盤は前に突き出さないようにして骨盤底筋群に力を入れてください。


・座ったままトレーニング

どんな椅子でも構いませんが、お尻が沈み込んでしまうような座面が柔らかい椅子ではなく、座面がしっかりしている椅子の方がやりやすいです。

椅子に深く腰かけ、背もたれにしっかり背中をつけます。

両手は真っ直ぐ下におろしたままで良いですが、慣れないうちは骨盤底筋群に力が入っているのを確認するために、ペニスの付け根の下(一般的な呼び方では蟻の門渡りと言われる場所です)を触れながらやるとわかりやすいです。

姿勢を正して、肛門からペニスの付け根の下、尿道へと徐々に力を入れます。

下から上に引き上げるように、5秒から10秒程度かけて引き締めていきましょう。息はゆっくり吐きながら骨盤底筋群に力を入れます。

不慣れな間は、回数よりも骨盤底筋群に力が入っているか意識するのが重要です。

慣れてきたら、5秒から10秒程度×10回、10回を1日のうちに10セットというように、少しづつ回数またはセット数を増やすようにして1日300回を目安にこなせると良いでしょう。

 

・寝ながらトレーニング

仰向けに寝て両膝を軽く曲げ、肩幅程度に足を開きます。

リラックスした状態で、肛門からペニスの付け根の下、尿道へと徐々に力を入れていきます。寝ながらでも、ペニスの付け根の下を触れながらやるとわかりやすいです。息をゆっくり吐きながら骨盤底筋群に力を入れるようにします。

骨盤底筋群に力が入らず、お腹だけがへこんでいないか、お尻の筋肉だけが硬くなっていないか確認してください。

もしも、お腹やお尻に力が入っていたら間違っているので骨盤底筋群を意識してください。

・立ちながらトレーニング

足を肩幅程度に開きます。腕は上げていても、下ろしていても構いません。

姿勢を正し、肛門から男性器にかけて力を入れていきます。全体に力を入れるというよりは、肛門からペニスを持ち上げていく感覚で力を入れていくことを意識してみてください。

テーブルや手を乗せられる台みたいなものがあれば、テーブルに両手を着き前かがみ気味で同じトレーニングを行うのも良いでしょう。

不慣れな間は、尿もれや放屁など排泄系トラブルが出る場合があるので、電車内や会社内では慣れてコントロールが出来るようになってからするのが良いでしょう。

 

先月よりも長くなってしまいましたが、自分の意思で動かせる筋肉で、男性も上記症状の悩みを改善できるなら、毎日の習慣としてやる価値は十分にあると思います!

継続は力なり!

男女問わず、性にまつわる症状の悩みって相談しにくいですよね。
骨盤底筋群を鍛えることで改善、軽減ができることをお分かりいただければと思い書かせていただきました。

今月も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


2021/12/01
骨盤底筋群を鍛えるメリット(女性版)  
先月、ご相談が多かったワードに「骨盤底筋群」がありました。

骨盤底筋群は男女ともにある筋肉で、特に女性の方にはよく知られていると思います。

今月は、女性の骨盤底筋群に関することについて書いていきます。


骨盤底筋群とは?

恥骨から肛門にかけて骨盤の底にある筋肉の集まりのことをいい、自転車に乗るときにサドルに当たる部分です。
この筋肉群は尿道、膣、肛門の周りを取り囲んでいて、内臓や子宮、膀胱などを本来あるべき位置に収まるように骨盤の底から支える、排泄のコントロールをする役割をしています。
また、骨盤底筋群はヒトの姿勢を保ったり、自分の意思で動かすことのできる骨格筋という筋肉に分類され、腕や足の筋肉、腹筋や背筋と同じように、鍛えると強くなる性質があります。

骨盤底筋群が弱くなるとどのようなことが起こるのか?

内臓や子宮、膀胱などの臓器が下がってきてしまい、骨盤内の臓器で一番下にある膀胱が、内臓や子宮に常に押されている状態になってしまいます。
すると、くしゃみや子供と遊んでいる最中にジャンプをしたりなど、お腹に少し力が加わるだけで膀胱を圧迫することになるため、尿もれが起こってしまいます。
なかなか打ち明けにくい、からだの悩みですよね。
特に出産を経験された方は、分娩時に骨盤底筋群へダメージを与えてしまうので、腹圧性尿失禁を起こしやすい原因にもなるといわれています。
また、お腹の中の臓器を支えているので、加齢と共にだんだん重みに耐えられず骨盤底筋群がゆるんでくることでも尿失禁や下腹ぽっこりの原因にもなったりします。
健康な状態の骨盤底筋群であれば、くしゃみや子供と遊んでいるときにお腹に少し力がかかっても、内臓や子宮が膀胱を圧迫することはなく、骨盤底筋群が反射的に尿道口を締めてくれるので尿もれを起こすことはありません。

尿もれを予防するトレーニングは?

40代以上になると尿もれに悩む方が増えますが、そのほとんどは軽症で骨盤底筋群のトレーニングをすることで尿もれを予防することは可能です。
トレーニングをするときはどんな姿勢でも良いです。
仰向け、座って、立ったまま。
ただし、無理な姿勢や足腰が痛くなるような姿勢ではやらないようにしましょう!

仰向けになってトレーニングをする方法

1.仰向けに寝て、足を肩幅に開いて、両膝を軽く曲げて立てます。

2.次に5秒程度、尿道、膣、肛門を取り囲んでいる筋肉全体を締めるのですが、息を吐きながら、特に膣を締める意識を持ってください。胃の方向に引き上げるようなイメージで締めます。

3.その後は、息を吸いながらゆっくり膣をゆるめていきます。
このトレーニングは、締めるゆるめるをひたすらくり返して鍛える地味なトレーニングです。
5秒程度締めて、ゆるめるを10回繰り返し行って1セットとして設定しても良いでしょうし、締める秒数や回数、セット数は慣れに応じて調節すれば、無理なくマイペースでできるかと思います。
ただし、トレーニングの効果が出始めるのは毎日150〜200回やって約2ヵ月かかるといわれています。即効性はありませんが効果はあります!
立ちながらでも、座っていても、締めるゆるめるの要領は同じなので、気がついたときにトレーニングをすれば1日に150〜200回はこなせる?かと思います。
自分の意思で動かせる筋肉で、尿もれの悩みを改善できるなら、毎日の習慣としてやる価値は十分にあると思います!
継続は力なり!

このような力の入れ方は間違い

下腹部を引っ込めたり、ふくらませたりするのは間違いです。
太ももの内側に力を入れて閉じるようにするのも間違いです。
また、仰向けでお尻を持ち上げるだけのトレーニングは殿部に効くのであって、骨盤底筋群には効きません。
力を入れるのにも、どこに意識を向けて力を入れるかが重要になってきます。
骨盤底筋群を効かせるには、下腹部に力が入らないように膣を胃の方向に引き上げるようにキュッと締めるのがコツです。


今月も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回は骨盤底筋群を鍛えるメリット(男性版)を書く予定にしています。

2021/11/01
痛いのを我慢して、ぐりぐりとマッサージをするほうが効き目があるの?  
今月は、よく質問のある「からだの凝っているところをぐりぐりと強めにマッサージをしても大丈夫ですか?」について書いていきます。

肩や腰、手や足などのからだの凝っているところがあると、強めにぐりぐりとマッサージをした経験ありませんか?
押したらめちゃくちゃ痛いけど、痛いのを我慢してぐりぐりとマッサージをしたら効き目がありそう、早く治りそうな感じがするから、耐えられるまでぐりぐり。。。
早ければ数時間後、遅くても翌日には、あれ?さっきよりもさらに痛くなって重だるさまで感じる。。。
スッキリするどころか、ぐりぐりしてひどくなった経験をしたことありませんか?

凝っているところは、筋肉に疲労物質などの老廃物が溜まってできた凝りなので、疲労物質を押し流すために強く押すと効果があるという思い込みでぐりぐり。。。

じつは、痛い場所を我慢してぐりぐりと強めにマッサージをするのはやめたほうが良いです。

早く治る気がすると思い、ついやりすぎてしまった結果、筋肉の線維をつぶして痛めてしまい、余計な痛みが出てしまうからです。
つぶれてしまった筋肉線維は自然に修復されますが、筋肉の質は硬くなりやすく、凝りや痛みがさらに増す可能性はあります。

痛い場所、凝っている場所を強く押せば早く治るものではないので、押す強さの目安は「痛気持ち良い」と感じる程度までです。
痛気持ち良いを通り越して、痛いのをひたすら我慢してぐりぐりと強くマッサージをしても、効果はないので気をつけてください。

でも、痛い場所をぐりぐりしてしまう場合は、痛気持ち良い程度の強さでゆっくりと円を描くように動かしたり、筋肉の走行に合わせてゆっくりと押し伸ばすようにしてください。
物足りなさを感じると思いますが、からだにはそれがちょうど良い強さの刺激なのです。

ただし、凝っている部分は揉んでも叩いても根本的な改善にはなりません。
一時的に血流は改善しますが、からだの中で働きの悪い筋肉があると凝りはなかなか改善できません。
なので、凝りがある場所の筋肉は働き過ぎている結果なので、ほどよい強さのマッサージと働きの悪い筋肉を働かせるようにするセルフケアを併用するほうが根本的な改善になります。
強刺激のぐりぐりマッサージに慣れてしまわないように気をつけましょう!

今月も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

2021/10/01
寝起きに腰が痛いのはなんで?  
普段、そこまで腰痛が気にならない方でも、寝起きにギックリじゃないけど、あ゛〜腰が痛い〜っていう方、いらっしゃると思います。
パッと起きられず、寝床でゴロゴロして腰に気を使いながらゆっくり起きますよね。

あお向けで寝ると、首、肩、腰は特に体重の負担が集中する部位です。

眠っているからリラックスしているはずですが、なぜ痛くなってしまうのでしょうか?
今月は「寝起きに腰が痛いのはなんで?」を書いていきます。

なぜ寝起きに腰が痛くなるのか?

1.マットレスが合っていない
寝返りが打てない少ない人は、子どもが隣で寝ている、狭いところで寝ているなど物理的要因がない限り、マットレスの影響は受けやすいです。
マットレスが合っていないと寝返りが打ちにくくなるので、どんなものでも良いというわけではありません。

あお向けで寝ると、腰は寝ている間に体重の負担を受けやすい部位なので、体重が集中することで腰まわりの筋肉は緊張してしまい、疲労物質や痛みの原因物質が溜まってしまいます。

そのため、寝起きの際に腰が痛くなってしまうので、マットレスの性能は睡眠時の腰の痛みに大きな影響を与えます。

寝起きに腰の痛みがない方は適度に寝返りを打っているので、寝返りを打つことで姿勢が変わり睡眠中の腰への負担が他の部位に分散されます。


2.眠るときの寝方

あお向けやうつ伏せ、横向きといった同じ姿勢で長時間寝ると、腰に負担がかかりやすくなります。

あお向けで寝ると内臓の重さが常に腰に負担をかけてしまいます。

横向きで寝ると左右のどちらかに負担をかけてしまうので、骨盤は歪みやすくその結果、腰痛が起こりやすくなってしまいます。

そして、腰に一番負担をかける寝方がうつ伏せです。

うつ伏せで寝ると、重力で内臓の重さの影響を受けて腰が反ってしまうため、腰痛が起こりやすくなってしまいます。

3.血流不全
腰まわりの血流が悪いと疲労物質や痛み物質が蓄積し、寝起きの腰の痛みの原因になってしまいます。血流を悪くする要因にはどんなものがあるのでしょうか?
①冷え
ヒトは冷えを感じると、血管を収縮させて体温を外へ逃がさないようにする働きがあります。
なので、夏場はクーラーを使用して寝た場合には、部屋の温度が低いと血流が悪くなってしまいます。
寝ている間の部屋の温度管理、タオルケットや布団を上手に使わないと、寝起きの腰痛につながりかねません。
②ストレス
冷えで血管が収縮する話をしましたが、ヒトはストレスを受けることでも血管を収縮させる働きがあります。つまり、ストレスで交感神経が刺激され血管が収縮されてしまうのです。
交感神経が刺激されると脳が興奮状態になります。このままの状態で寝ようと思っても、なかなか寝つけなかったり、夜中に起きてしまったりすることがあるので睡眠の質を低下させてしまうことにもつながります。
③更年期障害
血流が悪くなる原因として、冷えと交感神経を書きましたが、交感神経を刺激するもう一つの要因が更年期です。
女性の場合、更年期による女性ホルモンの乱れが心身のバランスを乱され(ストレスになる)、さらに自律神経バランスまで乱されてしまうと交感神経が働きやすくなることで前述したように血流が悪くなってしまいます。睡眠以外のむくみや手足のしびれ、冷え性などの腰の痛み以外にも不調が出やすくなるので対策は必要です。

4.体重過多

マットレスが合っていないところで書きましたが、体重過多で寝返りが打ちにくい柔らかいマットレスを使用していると、寝ている間の腰への負担はかなり大きくなるので、寝起きの腰の痛みは生じやすくなってしまいます。


寝起きの際の腰痛対策

寝起きの際の腰痛を軽減するにはどんなことに気をつければ良いのでしょうか?

 

1.からだのために性能の良いマットレスを使う

マットレスには多少の硬さが必要です。柔らかいマットレスはふかふか感があって気持ち良いのですが、衝撃や重さを吸収するので反発力がなく寝返りが打ちにくいです。

しかし、硬いマットレスは反発力があるのでスムーズに寝返りが打てます。つまり、寝返りの少ない人が柔らかいマットレスを使用すると、寝起きの腰の痛みが強くなってしまいます。

そこで、寝返りの少ない人へのオススメは、硬めの高反発マットレスが良いでしょう。適度な硬さが反発力になって、スムーズな寝返りをサポートしてくれます。

ただし、寝心地は硬いので「柔らかいほうが良い」という人には合わないです。

柔らかいマットレスの方が良いという方には低反発マットレスが良いでしょう。

低反発マットレスは「体圧分散性」に優れているのが特徴で、特定の部位に集中する体重を全身に分散させることで、負担を軽減させる性能があります。

高反発のマットレスでしっかりと寝がえりを打つか、低反発マットレスで体重を全身に分散させるかが大切になってきます。

2.寝る姿勢に気をつける

マットレスの種類と合わせて考えないといけませんが、寝る姿勢を作るのも重要です。

寝る姿勢で一番良くないのは、うつ伏せで寝ることです。うつ伏せで寝ることで腰椎が過度に伸展する(腰が反ってしまう)ために痛みが出やすくなってしまいます。

また、あお向けで寝るのも、腰椎が伸展しやすいからだの状態の場合は注意が必要です。あお向けで寝る場合は、膝の下にクッションを入れることで股関節が少し曲がるのに合わせて腰椎も少し屈曲するので腰痛予防に効果を発揮します。

横向けで寝る場合は、ほとんどの方が自然に膝を少し曲げるので腰椎を軽く屈曲するため痛みが出にくい姿勢を作ることができます。しかし、寝返りが打てずに長時間横向けで寝てしまっては、左右のどちらかに負担をかけ続けてしまうので、肩や腰に痛みが生じてしまいます。


3.冷えの対策をする

特に夏場は短パンで寝る方もいらっしゃるかと思います。膝から下が冷えやすくなるので、タオルケットや布団を上手に使うのも対策できる一つの方法です。
あと、運動を習慣化して筋肉量を増やし、冷え性対策につなげられると良いですね!
ヒトの体温は筋肉で作られるので、ウォーキングから始めて徐々にジョギングやランニングへと移行して、強度の高い有酸素運動を数ヶ月続けるだけで筋肉量を増やすことは可能です。

4.ストレッチをする
2021年6月1日のブログで書きましたが、お風呂上がりに腰を曲げたり、反らしたり、ねじったりのストレッチをするのも予防になります。

就寝中に寝返りが打てていれば寝起きの腰痛の心配はありませんが、上手く寝返りが打てていないと寝起きで腰が痛くなってしまいやすいです。
上記4つの対策で寝起きの腰痛は軽減されると思うので、少しでも気持ちの良い朝を迎えられると良いですね。
今月も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

2021/09/01
くすぐったくない場所で「くすぐったい」と感じる場合は要注意!  
今月は、施術をしているとくすぐったくて緊張してしまう方が少なからずいらっしゃいます。

そこで、くすぐったい場所でもなく、くすぐるような刺激でなくても「くすぐったい」と感じてしまうことについて書いていきます。


ヒトの感覚には温かい(温覚)、冷たい(冷覚)、痛い(痛覚)、触られた(触覚)、押された(圧覚)と感じる器官があり、「くすぐったい」と感じる器官はありません。
耳の周辺や首筋、脇の下、股関節のつけ根付近などを触られると、特にくすぐったいと感じませんか?

じつは、これらの場所には触覚のセンサーが集中しているので、皮膚感覚が特に敏感な場所なんです。

また、敏感な場所は皮膚が薄く、皮下に動脈が走っている場所も多いため、からだの弱い部位は本能的に外部からの刺激に対して危険部位と認識しているからと考えられます。


では、からだの敏感な場所以外で「くすぐったい」と感じるのは大丈夫なんでしょうか?
痛くなくて「くすぐったい」から悪くないと思ってしまいがちで、なによりも笑ってしまうために大丈夫かな?と許されてしまう感じがありますよね。
じつは、からだの敏感な場所以外で「くすぐったい」と感じるのは、痛みを通り越して過敏に反応し始めた状態で、からだから発する危険なサインでもあるのです。
「くすぐったい」感覚は痛いと感じるよりも耐えがたいと感じると思いますが、凝りがひどくなると感覚異常を起こしてしまい、触刺激に対して拒絶反応が起こっている状態なので「くすぐったい」と感じる場合は痛みを感じるよりもからだの状態は悪いといえます。

知らないうちに溜まってしまった凝りは血流を悪くしますし、からだに様々な悪影響を及ぼしてしまいます。
痛みよりも、くすぐったいだけだから悪くないと思ってしまいがちですが、そんな時こそからだのメンテナンスをしていただきたいと思います。

施術の際に、くすぐったいと感じる場合は遠慮なく、我慢せずに言ってください。

 

今月も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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糸井中国整体術

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